競馬予想

馬体重・負担重量

レースに出走する馬は、その馬体重が発表されます。
馬体重を発表する国は珍しく、日本のほかには香港とブラジルくらいです。

本場のヨーロッパや、アメリカでは馬体重を発表しません(日本で走る場合は発表されます)。
さて、この馬体重は馬券を予想するうえで重要なのでしょうか。

個人的見解で申し上げれば、さほど重要ではありません。
そもそも400キロ以上あるサラブレッドですから、10キロ、20キロの増減があっても、大した影響はありません。

単純計算で、40キロの人が41キロになろうが、38キロになろうが、さほど変わりません。
だからといって、まるっきり無視していいかというとそうではありません。

レースに出走する馬は、その過程で調教を積んだり、休養したりして調整されます。
ですから、前提として、レースに出走する馬の馬体重は過去の出走時と比較して、あまり変動しないのです。

それが、調教師や関係者の腕の見せ所でもあります。
馬体重が20キロ増えていたら、一般のファンばかりかプロの予想家たちも太め残りを心配します。

しかし、20キロ増えていること自体は、さほど問題ではありません。
問題は、なぜ20キロ増えているのか、ということです。

調整の失敗で絞りきれなかった場合もありますし、休んでいた間に成長したかもしれません。
また、休み前が減りすぎていて、今回は元に戻っただけなのかもしれません。

この理由は、厩舎関係者から語られることは、まずありません。
「調整に失敗しました」なんて、自分の腕の未熟さをさらけ出すことになるわけですから、馬主さんの手前もあって、口が裂けても言いません。

ですから、調整が失敗したのか成功したのかは、調教欄から読みとるしかありません。
さて、出走馬は斤量を背負って走ります。

出馬表には必ず表記されています。斤量、負担重量といわれます。
だいたい55キロ~57キロ(牝馬は2キロ減)で走っています。

一般的には、斤量1キロが1馬身の差といわれます。
馬体重の増減で10キロ、20キロくらいは影響がないといいましたが、斤量はまったく別物です。

人だって、60キロの人が6キロの物を背負って走ったら、かなり厳しいことは想像できるでしょう。
したがって、馬体重の増減にはさほど気に止めなくてもいいのですが、斤量には敏感になったほうがいいでしょう。

別定戦や定量戦の斤量は、各馬ほぼ同じですから気にしなくていいですが、ハンデ戦の場合は違います。
そもそも、馬が全力を出し切れるのは、馬体重の12%前後までといわれます。

500キロの馬なら、60キロまでが限界なのです。
ですから、小柄な馬が重い斤量を背負わされている場合は、少なからず影響を考えるべきです。

斤量の限界は決められていませんが、現在は暗黙の了解で60キロまでとなっています。
60キロを超えて走っているのは、障害戦だけです。

重賞が少なかったかつては、重賞を2勝、3勝してしまった馬がオープン特別に出走してくると、平気で65キロ前後の斤量を背負っていましたが、今ではそんなこともありません。

そんな斤量を背負ってレースに出なくても、選択肢がたくさんあるからです。
また、ハンデ戦では、最低斤量は48キロに決められています。

ですから、実際は40キロくらいが妥当じゃないかと思われている馬でも、48キロを背負っている可能性はありますので注意してください。
48キロというハンデは、軽量だからと買っていいわけではないのです。

さて、実際のハンデ戦を例にとって、斤量の差がどの程度出るのか検証してみましょう。
2013年の小倉記念です。出走各馬の馬体重と斤量を見てみます。

1番タガノエルシコ 馬体重428キロ 斤量55.0キロ
2番エクスペディション 馬体重446キロ 斤量57.0キロ
3番メイショウサミット 馬体重530キロ 斤量53.0キロ
4番メイショウナルト 馬体重452キロ 斤量53.0キロ
5番タムロスカイ 馬体重492キロ 斤量56.0キロ
6番ラブリーデイ 馬体重474キロ 斤量53.0キロ
7番マックスドリーム 馬体重522キロ 斤量54.0キロ
8番ダコール 馬体重466キロ 斤量56.0キロ
9番オートドラゴン 馬体重512キロ 斤量52.0キロ
10番サトノパンサー 馬体重502キロ 斤量53.0キロ
11番ミキノバンジョー 馬体重520キロ 斤量55.0キロ
12番セイクリッドセブン 馬体重476キロ 斤量53.0キロ
13番ナリタクリスタル 馬体重490キロ 斤量58.0キロ
14番マイネルラクリマ 馬体重484キロ 斤量58.0キロ
15番ゲシュタルト 馬体重520キロ 斤量57.0キロ

それでは、各馬の馬体重から、全能力を出し切れるといわれる12%をかけてみましょう。

1番タガノエルシコ →51.3キロ
2番エクスペディション →53.5キロ
3番メイショウサミット →63.6キロ
4番メイショウナルト →54.2キロ
5番タムロスカイ →59.0キロ
6番ラブリーデイ →56.8キロ
7番マックスドリーム →62.6キロ
8番ダコール →55.9キロ
9番オートドラゴン →61.4キロ
10番サトノパンサー →60.2キロ
11番ミキノバンジョー →62.4キロ
12番セイクリッドセブン →57.1キロ
13番ナリタクリスタル →58.8キロ
14番マイネルラクリマ →58.0キロ
15番ゲシュタルト →62.4キロ

結果はこうなりました。明らかに重い斤量を背負わされているのは、1番タガノエルシコと、2番エクスペディションです。
逆に、斤量に恵まれたのは9番オートドラゴンと7番マックスドリームです。

結果は、1着が4番メイショウナルト、2着が6番ラブリーデイ、3着が14番マイネルラクリマでした。
恩恵をあずかっているはずの2頭は、それぞれ8着と5着でした。

この結果を見て、この理論はあてにならないと思った方も多いと思います。
しかし、1番人気のマイネルラクリマはかろうじて3着に来ましたが、2番人気のエクスペディションは6着に敗れました。

他馬に比べて、斤量を背負わされていた馬です。
ようするに、この理論は恩恵にあずかった馬を上位に見るのではなく、背負わされてしまっている馬を危険視することができることがメリットなのです。

ただし、これはハンデ戦の場合に限ります。
全馬が同じ斤量で走るのであれば、さほど気にする必要はありません。

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