競馬予想

タイム理論

かつて、タイム理論というのが大流行しました。
タイム理論というのは、その名のとおりタイムを分析して馬券を的中させる方法です。

タイム理論の発祥はアメリカで、1970年代にアンドリュー・ベイヤーという競馬評論家がスピードインデックスを開発しました。
当時としては画期的な予想法ではありましたが、さほど浸透しませんでした。

今では、馬券の予想にタイムを用いるのは当たり前になっていますが、かつてはそうではありませんでした。
その理由は、面倒くさいからです。

タイムの項目でも書きましたが、レースの走破タイムはコースや馬場状態によって変わりますから、それを単純比較しても意味がないのです。
ようするに、単純比較できないタイムを、なんらかの基準指標を用いて比較できるものにするというのが、タイム理論の基本です。

そして、そのためには、どうしてもいくつかの計算が必要になります。
現在のようにパソコンが普及していなかった頃は、この計算が非常に面倒くさくて、誰もやらなかったのです。

パソコンが普及し、表計算ソフトで簡単に計算ができるようになった頃、タイム理論が一躍脚光を浴びることになりました。
タイム理論は、本質的にはとても理にかなったものです。

速さを競っているわけではないにせよ、他馬より速く走ることができれば、かなりのアドバンテージになります。
出走馬のなかで、どの馬がいちばん速く走れそうかを考えるのは、決してずれてはいないのです。

もっともオーソドックスなタイム理論は、コースごとに基準タイムを設けて、そのタイムと走破タイムとの差を出し、そのタイム差で各馬を比較するやり方です。
たとえば、東京芝2000mの基準タイムを2分ちょうどに設定し、京都芝2000mの基準タイムを2分1秒に設定します。

Aという馬が、東京芝2000mを1分58秒で走破していれば、そのタイムは2秒ですから、「−2.0」となります。
そして、Bという馬が京都芝2000mを同じく1分58秒で走破していれば、「−3.0」となります。

同じタイムですが、Bのほうが1.0秒分優秀であることがわかります。
単純に比較していたら優劣はつかない同タイムですが、こうやって基準を設けることで、優劣をつけることができるわけです。

このやり方ですと、基準に設定するタイムを間違えてしまうと意味がありません。
速いタイムがでやすいコースで、基準タイムを遅く設定してしまったら、普通に走った馬でもアドバンテージが高くなってしまいます。

なので、タイム理論を使う人間は、この基準タイムの算出に神経を使ったものです。
また、馬場状態によってもタイムは変わってきます。雨が降って重馬場になれば、当然タイムは遅くなります。

そのため、重馬場だったときの基準、やや重だったときの基準を設定したり、ほかにも開催が進んで馬場が痛んでくればタイムは遅くなるので、 開催日ごとに基準を設けたりする人も出てきました。

ほかにも、上がり3ハロンのタイムを分析に加えたり、テンの3ハロンのタイムを分析に加えたり、ペースによって基準を変化させたり、今ではかなり複雑になってきています。

問題は、こうしたタイム理論が馬券を的中させるために本当に役に立つのか、ということです。
答えは一長一短としかいえません。

タイムの項目でも書きましたが、函館競馬場や札幌競馬場のレースでは、タイムが速い馬には不利になってしまいますので、 タイム理論で「買い」のサインが出ている馬が、逆に買ってはいけない馬になってしまいます。

それでも、単純に走破タイムを比較するよりは、ずっと理論的ですし、十分役に立つといえるでしょう。

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